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本部コラム

2026.10.15

有料老人ホーム

「老人ホームを知る」 その③ 老人ホームの種類

「ケアヴィレッジライフ埼玉志木」外観写真/住宅型有料老人ホーム/埼玉県志木市/CareNation

今回は「老人ホームを知る」として10回のシリーズの第3回になります。第3回は老人ホームの種類にです。

是非一読くださいませ。

 

第3回 老人ホームの種類

 

老人ホームには、公的施設と民間施設という大きな分かれ道があります。まずこの全体像を押さえておくことが、自分たちに合った施設を見つける近道になります。

 

公的施設の代表格は「特別養護老人ホーム(略称:特養)(正式名称:介護老人福祉施設)」です。原則要介護3以上が対象で、費用は比較的抑えられていますが、人気が高く入居まで長く待つ地域もあります。

「介護老人保健施設(略称:老健)」は原則として3か月程度の入居で在宅復帰を目的としたリハビリ施設で、長期入居は想定されていません。あくまで病院から自宅へ戻るまでの中間的な役割を担う施設という理解が必要です。

「ケアハウス」は比較的自立した高齢者向けの軽費老人ホームで、一般型と介護型があります。食事や生活支援を受けながら独立した生活を送りたい人に向いています。これらの公的施設は費用の安さが魅力である一方、施設の空き状況や運営方針によって入居のしやすさが大きく変わる点にも注意が必要です。

 

民間施設である有料老人ホームは、さらに三つに分かれます。

「介護付き」は施設のスタッフが直接介護を提供し、介護度が上がっても住み続けやすいという特徴があります。

「住宅型」は生活支援が中心で、介護は訪問介護やデイサービスと個別契約する仕組みです。必要なサービスだけ選べる柔軟さがある一方、介護度が上がると入居施設の変更等で費用がかさむことも稀にあります。

「健康型」は自立した高齢者向けで、介護が必要になると退去が原則となります。数はまだ少ないですが、趣味や交流を楽しみながら暮らしたい層に選ばれています。同じ「有料老人ホーム」という看板を掲げていても、この三種のどれに該当するかによって、生活の自由度も費用もまったく異なってきます。

 

近年増えているのが「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」です。バリアフリー賃貸住宅に近く、安否確認と生活相談が義務付けられていますが、介護は外部契約になります。自由度が高い一方、介護度が進んだ場合の対応力は施設ごとに差が大きい点には注意が必要です。

認知症の診断を受けた人向けの「グループホーム」は、少人数の家庭的な環境が特徴で、料理や掃除などの役割を持ちながら暮らすことを重視していますが、地域密着型サービスになるので地域の住民票要件がある点にも注意が必要です。

 

これだけ多くの種類があると、「結局どれが自分たちに合うのか分からない」と感じるのも無理はありません。一つの目安として、まず「今の要介護度」と「費用の上限」で候補を絞り込み、そのうえで「将来の変化への対応力」を比較するという二段階のアプローチが有効です。いきなり個別の施設を比較し始めると情報量に押しつぶされてしまうため、先に種類のレベルで大まかな方向性を決めてから、具体的な施設探しに進むという順序を意識するだけでも、検討の負担はかなり軽くなります。

 

また、種類ごとの制度上の名称は自治体や運営法人によって細かい呼び方が異なることもあり、パンフレットやWEB上の表記だけで判断するのは危険です。「介護付き」と書かれていても、実際には「特定施設入居者生活介護」の指定を受けていない施設も存在するため、指定の有無を必ず確認したいところです。

住宅型やサ高住といった施設では、介護サービスの提供体制や費用の算定方法が施設によって異なる場合が多くあります。パンフレットやWEB上の情報だけで判断すると思っていたサービスと違う、という誤解を招きやすくなります。名称に頼らず、制度上の位置づけを確認し、必ず施設を見学して、実際にサービス提供をしている姿を確認することが、種類選びの精度を高めてくれます。

 

種類ごとの違いを知ることは、単なる知識ではなく「今の状態」と「これからの変化」の両方を見据えるための土台になります。次回は、施設選びと切り離せない「介護保険」の仕組みについて見ていきます。

 

【執筆】

株式会社CareNation開発部